五浦幽谷隠田跡温泉
茨城県北部の海に面した山中に、デジタルアート、温泉、グランピングが楽しめるユニークな施設が誕生した。外界とは隔絶されたこの場所で、チームラボの現代アートと自然が結びつき、ゲストを異世界のような非日常へと誘う。不思議な感覚による新しいリゾート体験とは。
江戸時代の隠田が、リゾート施設に生まれ変わった
2024年9月、茨城県北茨城市五浦(いづら)に、チームラボのアートと自然が融合した温泉とグランピング施設が誕生した。その名も「五浦 幽谷隠田跡温泉(いづら ゆうこくおんでんあとおんせん)」。隠田とは、江戸時代に農民が年貢を納めるのを免れるために、密かに耕していた水田のこと。その跡地を利用した施設だ。
アート作品を備えたコテージとシックなテント
広大な敷地内には宿泊施設として2棟のコテージ、20張のテントを擁する。
「森のふもとのコテージ」は2階建てで、2〜6名まで宿泊できる。
1階には、リビング、ベッドルーム、温泉をひいたバスルーム、屋外デッキ。
このコテージで注目すべきは2階だ。ベッドルームの向かい側、ちょうど横たわったら目の前に光景が広がるように特別な部屋「天地無分別」がしつらえられている。
「天地無分別」は、鏡張りの空間で、まるで万華鏡のような光景が繰り広げられる。
昼は豊かな緑が、夜はライトアップされた光景というように、昼と夜とで表情を変えるのもおもしろい趣向だ。
グランピングでは、谷に設えたテントに宿泊する。テントは、天井が高く小窓がいくつもある大型コットンテントのバナヘイムテントと、大型コットンテントと小型コットンテントを組み合わせたミッドガルドテントの2種類。それぞれ2〜4名まで宿泊できる。
大型の20のテントが敷地内に点在する。
シックなテント内のインテリア。ラグジュアリーなキャンプ体験を味わえる。
テントのなかには、快適なリビングとベッドルームが備え付けられて、野外とはいえ、ラグジュアリーな雰囲気の中、キャンプが楽しめる。
地元の味覚を堪能できるバーベキュー
ディナーは、地元の新鮮な海産物と野菜のバーベキュー。デッキに設えたバーベキューコンロでゲストが自ら焼く。茨城県が誇るきめの細かさが自慢の常陸牛や季節の海産物を追加注文することも可能だ。
デッキに備え付けられたバーベキューコンロ。みんなでワイワイ、調理しながらディナーを楽しむ。
地元の新鮮な食材をバーベキューでいただく。バーベキューのほか、ブイヤベース風のスープも。
先端の技術によるアートと自然が融合
グランピング施設の外周の森には、この施設のメインイベントである「チームラボ幽谷隠田跡」が位置する。この屋外アートは、宿泊客以外も体験することができる。
開催されるのは夜だけ。暗い夜の森の中に展開される光のアートが訪れる人に不思議な感覚を呼び覚ます。
森を抜けると辿り着くのが隠田だ。水田の名残に無数のランプが浮かび上がる。
チームラボの現代的なアートと、風が木々を揺らす森、星がまたたく空、波の音で癒してくれる海が一体となり、不思議な感覚に癒される。
五浦幽谷隠田跡温泉(いづら ゆうこくおんでんあとおんせん)
1名の料金: 1泊2食付き森の中のグランピング25,300円〜、1泊2食付き森のふもとの2階建てコテージ36,300円〜、朝食付き森の中のグランピング20,900円〜、素泊まり森の中のグランピング18,700円〜
茨城県北茨城市大津町2132番地
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