moksa

京都・八瀬にゲストを「再生」させる隠れ宿が誕生

神秘的な自然に抱かれて、サウナや料理で癒しの時間を過ごせる。そんなホテルmoksa (モクサ)が2022年3月末、比叡山の麓、京都・八瀬比叡山口にオープン。コンセプトは「再生」だ。

古来、八瀬の村人は、窯風呂という、土むろの窯で蒸気浴を行う蒸し湯を湯治に利用していた。蒸し湯とは、今でいうスチームサウナのようなもの。

672年、壬申の乱で大海人皇子(のちの天武天皇)が背中に矢傷を負った際、皇子に傷を癒してもらおうと村人が窯風呂を献上したという逸話が今に伝えられている。八瀬という地名は、「矢背」から来ているのだそうだ。

こうした歴史を持つ地に立つモクサでは、大海人皇子が受けたような心尽くしのサービスが提供される。

お茶や焚火料理でゲストをおもてなし

モクサを訪れたゲストにまず振る舞われるのは、よもぎや枇杷の葉などをブレンドしたウエルカムドリンクの養生茶。長旅で疲れた体をじんわり癒してくれる。

お茶へのこだわりはこのホテルの特徴の一つだ。

ロビーには趣のある苔庭を眺められるカウンター「帰去来(ききょらい)」があり、4席だけのこのカウンターでは薬膳茶、日本茶、中国・台湾茶がそれぞれのスタイルで楽しめる。不定期でお茶会も開催される。

カウンター、帰去来

レストラン「MALA (マーラ)」は、八瀬に伝わる小原女(八瀬から京の市中に薪や花を行商しに出ていた女性)から着想し、地元の素材を使った焚火料理を提供する。

エグゼクティブ・シェフを務めるのは京都や沖縄の有名ホテルで素材の持ち味を生かす料理を提供してきたシェフ、宍倉宏生(ししくらひろき)。

朝食は、和食、洋食、おかゆが供される養生朝食の3種から選べる。

地元の新鮮な野菜をふんだんに
小原女にちなんだ焚き火料理

3種のプライベートサウナで時を忘れて憩う

また、忘れてならないのは、八瀬の歴史から着想した3種の完全予約制プライベートサウナ「蒸庵(じょうあん)」だ。炭化した薪をイメージした「炭蒸(たんじょう)」、香り高い檜を使った「檜蒸(ひじょう)」、体内のコラーゲンを活性化させる特殊な光を使ったミストサウナの「美蒸(びじょう)」。水風呂には比叡山の地下水を使用している。

3種類のサウナで疲れを癒す

31室の客室は、高野川を眺める「リバースイート」と、比叡山を眺める「ガーデンスイート」のほか、「リラックススイート」「スタンダード」の4タイプ。障子から優しい光が射す、伝統と現代性が調和したやすらぎの内装に仕上がっている。

障子から優しい太陽の光が射す客室

moksaとは、“解脱”や“解放”を意味する梵語の言葉。

この宿には、心身ともに疲れた現代人に心を清め、生まれ変わってもらいたいとの願いが込められている(朝食、夕食、税金、サービス料込み1名35,000円〜)。

moksa  モクサ

京都府京都市左京区上高野東山65

TEL 075-744-1001

ACCESS

叡山電鉄 八瀬比叡山口駅から徒歩5分

比叡山ケーブル 八瀬駅 徒歩5分

京都バス 八瀬駅前 徒歩7分

京都駅より車で30分

https://moksa.jp

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